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<aside> <img src="/icons/alert_blue.svg" alt="/icons/alert_blue.svg" width="40px" /> ポイント
ランダム化は、比較するグループ間で実験条件を揃えるための手法です
ランダム化すれば、ランダム化以前の患者の特徴はグループ間で平均的に等しくなります
【メモ】ランダム化の歴史
ランダム化の考え方は、1920年頃に統計学者Fisherにより開発された実験計画法までさかのぼります。ここでいう実験とは、誤差を制御できる物理実験や化学実験のことではありません。制御できない誤差の存在下で、技術評価を行わざるを得ない技術評価のための実験(農事試験や臨床試験など)のことです。Fisherの実験計画法は、以下の3つの原則にまとめられます。
【メモ】ランダム化の実際
最近の臨床試験では、中央に事務局をおき、ウェブやFAXで患者登録・ランダム化を行うのが一般的です。臨床試験専用のウェブシステムのアウトソーシングを請け負う企業や団体もあります(たとえば東京大学はINDICEというシステムを提供)。
また、ランダム化で設定される割付調整因子には、「比較するグループ間で偏ったら困る変数」を選ぶと考えてください。つまり、疾患の重症度や予後に関係する因子が優先されます。調整因子が多すぎると、患者の数に比べて水準の数が多すぎて、最小化法がうまく機能しません。そのため、試験の規模にもよりますが、10因子以上の数を調整因子として用いることはほとんどありません。
【メモ】ランダム化が許容されるとき
研究目的で治療をランダムに割付けることは、医療行為として倫理的ではない側面があります。ランダム化臨床試験が許容されるのは、試験治療とコントロール治療の間で、均衡(equipoise)が成立しているときだけだとされています。
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<aside> <img src="/icons/help-alternate_blue.svg" alt="/icons/help-alternate_blue.svg" width="40px" /> 理解を確認するためのクイズ
下記の[ ]に入る正しい単語を選びましょう。
イギリスの R. A. Fisher によって1920年代に提唱され、臨床試験における介入群とコントロール群の適切な選び方につながった考え方は、[ ]化である。